この草の匂いは
懐かしくない
どこか
遠い所で育った
草だ
この周りの
草ではない
ど ....
自分を責めるたびに
馬鹿らしくなって
結局わたしは変われないのだと、思い知らされて
他人を ....
太陽光線の当たるところからボロボロと
劣化していく不安から
上着を重ね 傘を差し 手袋をつけて ....
僕は君がすきだと思う
その細い指で君が
未来みたいなグレープの
ジュースを淹れている
夜 ....
毛が生えている家が格安で売り出されていたので
後先考えず不動産屋と契約してしまった
....
最後に虹を見たのはいつだろう。
不確かになった虹の色を思い出しながら。
晴れ渡った空を見て、夕日 ....
私は
ひとつであることを望み
ひとつしかないことを拒み
存在することを憎んだ
廃校の向こ ....
予告もせぬままに 急なりの訪問
「いつも通りだね。」
眠た気な目で そう言っている
同じ様 ....
出してない書類が
陽炎にまじって消えてく夢
現実
泣きたい自分のためのプレイリスト
....
ゆがんだ
細長い背もたれのいすに座って
ぼくたちは半日を
大きな絵のように過ごした
首筋 ....
いつだって
飛ぼうと思えば
飛べるんだ
空を飛ぶことなんて
僕にとって
容易いこ ....
駐車場の樹の下で
わたしは黙って雨を見ていた
輪回しをする子供たちが
家路を急いではしゃ ....
季節風を操作して
思い出を計測するための
単位を探している
藍色の総譜には
奏 ....
仲間面して
左手の銃をぶっ放す
撃ち抜かれた心臓から
どす黒い血液が
・・・・・ ....
静かの海
ここはどこまでも静寂な 砂がさらさらと、
乾いた想いを落としていく
初めて出会った日 ....
貨物列車が
運んでいく
悪夢を
受胎する 駅
怒りで熟した
果実を齧り
したたる 未 ....
スーツが似合うようになりましたね
わたしは褒めているのではないよ
代わりに隠してしまったあな ....
....
りゅうおうがせかいのはんぶんを
お前にやろうとか何とか
....
男はひとり 夕暮れを見つめて
沈んでいく 夕暮れを見ていた
歩いていく アイスクリーム屋の姿とす ....
どうして涙がでるのだろう
動物園にいるゾウさんが
真っ黒な瞳をきらっとさせて
乾いた風に吹かれ ....
陽射しが強く照り付けるたび
懐かしく思い出される夏の日
肌触りのいい
風がよく通るシャツ
あ ....
背中の曲がった老人が
夕暮れに向かって歩いている
歩きたいのだ
だれも ....
離れたくないといったのは、僕のほうで。
離れたいといったのは、君のほうで。
僕らの手は、 ....
一人暮らしにふさわしい30cm*30cmの机をはさんだ向こう側
君は寝息を立てて眠っている
....
25rows, 1.03sec.