三月のドキュメント/岡部淳太郎
も通りに実家に行こ
うとしていたのだが、その時、突然電話が鳴
った。母からだった。妹が自殺したという。
その時、私はその言葉をにわか
には信じることが出来なかった。ともかく私
は実家へと急いだ。バスに乗り、いらいらし
ながらバスに揺られ、実家にたどりついた。
そこには妹の死体がベッドに横たえられてあ
った。その顔は眼を見開き口を半開きにした
まま硬直しており、この世で最も恐ろしいも
のを見たような表情をしていた。自宅での変
死ということで警察が来ていた。私は彼等の
話を上の空で聞きながら、どうしても妹の死
顔が気になって仕方がなかった。しばらくの
間はそ
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