三月の子守唄/岡部淳太郎
眠れ
眠れ
いまは
亡き者よ
眠れ
遠くへ
遠くへ
行って
そこで
眠れ
もう
帰る
ことの
ない
遠くで
眠れ
眠れ
ひたすらに
眠れ
もう
目醒めて
いる時
ではなく
もう
目映くて
いるわけ
でもなく
眠れ
眠れ
いまは
死んだ者よ
眠れ
あなたを失った時に感じた心の悲しみが、あ
たたかい春の日差しに照らされて、ゆっくり
と、あくまでもゆっくりと、癒されつつあっ
た。あれから三百六十の月を数え、公転周期
は滞
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