宵闇
大西 チハル



追いかけることも
追われることにも
もう、飽き飽きしてた

 私の中を冷たいものが通り過ぎ
 流れ流れて
 どこか、どこかを探す

そんな時は掌で祈る、夜
誰かを見送る時はいつも寂しい

 干上がった魚を鳥がつついている
 魚、あなたの命はあの鳥へ
 あの鳥へ還ったのよ

私は誰のもとへ還るのかしら

旅の終わりは宵闇

旅が終わって
そうして

また長い旅がはじまる








自由詩 宵闇 Copyright 大西 チハル 2006-09-15 21:46:37
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