変幻の月
つきのいし.

夏が欠けていきます

溌剌とした空の滴りを
濃厚な季節が吸い尽し
あとはさらさらと乾きゆくだけです

さっきりと出た月の高さも
いつの間にか伸びて
変わりゆく時は
青葉さえ少しずつ朽ちさせていきます

この眠れない創像のらいていも
安らかに枯れていけるでしょうか
机を離れ外へ駆け出る子供のように
生粋と空になれるでしょうか

私も欠けていきます

盛夏が幾年も一瞬的なのは
またの謳歌に備えるため。
衰えゆく過程は美しく
また波瀾、







自由詩 変幻の月 Copyright つきのいし. 2005-08-24 15:53:46
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