冬の朝
秋葉竹


 

息をするだけで
胸がスーッとする
朝早い冬の陽があたる窓際で
窓を全開にする

まだ
人の数もまばらで
車の音もほとんどしない

街を赤く染め始めた
あたたかい朝日が
わたしの肌にも
触れてくれる

静かな水色の空を
魚が泳いでいるのは
あれは雲だなんて云う?

あんなふわふわな雲なんてない

白い魚いがいの
なんだって云うんだよ

遠く遠くの知らないことを
決めつけるのはよくないと手首を振る

すべては永い夜を過ごしたあとの
ご褒美なんだから
西の空のうすく白い月も
ほらね
わらってくれているだろ









自由詩 冬の朝 Copyright 秋葉竹 2024-03-11 08:02:26
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