冬のストーブは熱い魂
そらの珊瑚

 擬態

わずかに残された木々のふゆの葉を北風がこきざみにゆらすとき
それは小鳥のはばたきになる

 家出

街角のメリーゴーランドは天使をのせてくるくるまわる
色とりどりに着飾った馬はやがて檻を抜け出して草原を目指す

 なきがら

土に埋めるかなしみも一緒に埋めるこころおきなく
野辺は旅人の始まりの地点です
目印のように或いは祝福のように花が咲きます


自由詩 冬のストーブは熱い魂 Copyright そらの珊瑚 2024-02-04 12:32:57
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