濃密に暗まる碧天に
久保田くんの顔、
巨大に貼り付き
びっくりする僕に
久保田くんから
十年ぶりに
電話掛かって来て、

オマエの顔　空に貼り付いてるぞ！

と叫んだら、

だからそっから電話してんだよっ！

と叫び返され、

その瞬間

濃密に暗まった碧天
隈なく凍結し
巨大に貼り付いた
久保田くんの顔
黒々亀裂走り、

ぐわっぐわっくわっ

鳴き声木霊し真っ二つに
破壊された久保田の顔
僕んちに降って来て、

ぽっかり開いた久保田の穴から

　　覗いて居る宇宙の顔