夜の形をして
なけま、たへるよんう゛くを

夜のように浅黒き女よ
照らしておくれ その稲光の目で

夜のように実り豊かな女よ
慰みあれ 鉄めかしの客にも

夜の真白よ サボテンの花よ
牛飼いたちが呼び起こした 土じみたしかしよく通る調べ

黒い鉱床よ おさまらぬ宝よ
億万の値打ち物でさえ やくざな間に合わせ


教えてやるべきだ そなたを知らぬ者たちにも
全き夜の下に流れる水音を
そなたの手になるまめやかな刺繍を

たった一息に満たぬ力で
世界の夜を欠こうとも 思うがままであったと

教えてやるべきだ!


自由詩 夜の形をして Copyright なけま、たへるよんう゛くを 2023-03-22 05:16:40
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