「日々の雑多な想い」
ジム・プリマス

さっきから暫し
詩的な夢想をしてみた
イメージの世界で遊んでいた
詩を書いて満ち足りた感覚があった

昨日まで使っていた電子決済が
今朝は使えなかった
だから紙巻タバコも氷もコーラも
今日は買えなかった

だから今日は近所のスーパーで
麩菓子を二つだけ買って
食品の冷却用の無料の氷を
分けてもらってきた

残り少ないインスタントコーヒーと
砂糖と水道水を入れて作ったコーヒーに
スーパーで分けてもらった氷を入れた
アイスコーヒーの残りを飲んでいる

傍らの埃が積もって煤けた
ハーマン・カードンの電気クラゲから
いつものようにジャズを流しながら
シケモクをくわえてワードのキーを打つ

日々の雑多な想いの数々が
拙い言葉に変換されてゆく
この詩の落としどころを
探してもがく、もどかしさがいい

薄いポリエチレンのコップの底に
残った氷を齧りながら、ふと
誕生日にイザベラに送ったメールの
返事がまだこないこと思い出した

彼女からの返事がくることに
淡い期待を抱いて
明日を待っている
土曜日のうすら寒い宵

今夜の真夜中前の楽しみは
アニメ「スパイファミリー」の
動画が更新されること
アーニャの変顔どうかな

今夜の夕食の献立は
厚切りの豚バラの焼肉と
古漬けの白菜のキムチと
インスタントのみそ汁だ

面倒だけど洗い物を
済ませておこう
倦怠感が収まるのを
ひと時、部屋で待つ



自由詩 「日々の雑多な想い」 Copyright ジム・プリマス 2022-12-03 21:22:51
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