soft_machine

最終便の窓に
輪郭をすて
崩れる夜をみつめ

泡だつ雲に
色をさがす音が
ビルの光にあつまる

Y字路で仔犬が
左右に別れたり
黒板に隠れた
誰かが消されるたび
触れたい、これに
もうこごえない

それとも
ふうせんの中
こほりと咳したくらいの
ささやかな赤さで
ひろがれたなら

乾きつく
空っぽに似せた感情
硝子の世界の朝



自由詩Copyright soft_machine 2022-11-30 13:09:01
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