流星
mizunomadoka


居心地のよかった
一人の部屋を
すこしだけ
空虚に感じる
自分が違う場所にいるみたい

「元気そうだったよ」
私に手を振る母の写真を
シンガポールの父と妹に送る
そういえば
私と妹は
ジャンケンで
ついて行く親を選んだ

しばらく時間がたてば
また東京の私に戻る
これで良かったの?

薄れてく私が問う

「聴きながら帰って」
母がくれた
中島みゆきのアルバム
レンタカーを返す前に
袖ケ浦に向かう
その写真を母に送る







自由詩 流星 Copyright mizunomadoka 2022-08-07 12:38:06
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