連休前夜
番田 

昔僕は社用車で、連休前、家に向かって車を飛ばしていた。夜遅く、ストレスからの解放感もあって、足はアクセルを深く踏み込んでいた。僕は、そしていつもの高速の、通い慣れた側道の上だった。しかし、車のスピードは、幅のすれ違うことのできないくらい細いトンネルに入る時、出すぎていた。僕は向こう側からそこに白い車の入ってきた姿を目にした。深くブレーキを踏みこんだが、なんとなくもう、すでに間に合わない距離だと気づいていた。


散文(批評随筆小説等) 連休前夜 Copyright 番田  2021-04-14 01:09:51
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