音楽
宮木理人

はぐきのエグみが笑うとき
えくぼのヘコみの気がふれて
分かりみの君がはにかみながら
夜のクラブでポルノを配る

画期的な殺気を楽器で発揮
ラッキーなジャンキーが掲げる日本国旗
大量のマイク
詰めたリュックサック
背負うビジネスライクな大工

ペースト状の楽譜はミシシッピのニオイガメ
乾いた感傷はハンガーに掛け掛け
千代に八千代にJ-POP
さざれ石のガストとなりて
苔のむすまでアマゾンプライム

沈黙の隣国は深刻にリンゴ喰う
いつも記憶の片隅に響く
誰にも教えない音楽




自由詩 音楽 Copyright 宮木理人 2019-07-07 01:20:30
notebook Home 戻る  過去 未来