万が一の話
うめバア

もしも、あと1回だけ
誰かと「つきあう」ってチャンスをくれるなら
それはそうそう、ないとはわかっているけれど
もしも、万が一、ならば

6月の、雨降る夜更けのファミレスで
ガラスを叩く水滴を眺めながら
くだらない話で何時間も
笑い転げていられるような
そんな、「つきあう」がしたい

バカ話の中にこっそりと毒を忍ばせても
「ウソでした」っと、ニヤニヤできるような
人生の奥底に触れるほどの真実を吐露しても
なお、ヘラヘラっと、色気が出てくるような

この際、カオなんて、どうでもいいだろう
カタチなんて、さしてこだわらないでしょう

ただ、夜更けのファミレスで
雨がやむまで、バカ話で
生きてるんだか、死んでるんだか
そういうのも、もうどうでもよくなって
クツクツ笑って、時間を忘れたい

もしもあと1回だけ
「つきあう」ってチャンスが降ってわくなら

もしも、万が一の話








自由詩 万が一の話 Copyright うめバア 2019-06-08 00:20:50
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