朝のフロア
葉leaf

朝の職場には苦い光が満ちている
クーラーだけが職場を奏でる音楽だ
夢も幻もどこかに隠れていそう
何もかも柔らかく統合され
一日を彫り上げようとしている

朝の職場には清潔な真実がある
パソコンだけが世界とつながるバイパスだ
愛や希望は速やかに冷凍され
建物の構造も自らを抑えている

朝の職場には試練の痕跡が転がっている
カレンダーには職員の挑戦が刻まれていて
淡い大気の中で緩く溶かされていく
何もかも今まさに整えられようとしていて
厳しく照らし出されるのは普遍的な時間そのもの


自由詩 朝のフロア Copyright 葉leaf 2018-07-06 04:28:40
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