ここから先は闇で、その先には何も無い
TAT




ここから先は闇で、その先には何も無い
裏を返すと闇はゼロで、ゼロは全てで、そこにはすべてがあるという事だ
見えない先に手を伸ばす。手は闇の向こうに伸びる。
カーテンの向こうに突っこまれた手が何をさわっているのか
それは無限だ。見えないが故のinfinityだ。

昔、名を上げた奴は皆、縦長のシングルCDをリリースしたものだ
ワンズとかザードとか森田童子とか

昔、名を上げた奴は皆、ガロでマンガを発表したものだ
白土三平とか福満しげゆきとか内田春菊とか

昔、名を上げた奴は皆、寺の襖に絵を描いたものだ
西福寺の伊藤若冲とか伏見稲荷の棟方志功とか客王神社の三輪田米山とか

昔、名を上げた奴は皆、絵とおはなしを刻み、残したんだ
サンテグジュペリとか五味太郎とかトーベヤンソンとか

ゴリパラ何とかという、よく分からないTV番組がなぜか録画されていて
九州の方のよく知らない芸人が三人出ていてお酒を呑みながらロケっていて
三流だなぁと思いながら観るともなく観ていたら
迂闊にも感動して泣いてしまった
というのもそのうちの一人
ペペという芸人が嫁に給料を渡していない話になって
家に金ば入れんっちゃ何ごとかキサンと皆に詰められて
衆人環視の中で嫁に電話させられて
これからはオイ、月給袋ば毎月持って帰るったいと
誓約して吠えさせられる内容で

まぁ普通っちゃ普通なんやけど
泣いちったのは
何か色々と身につまされたからで
(今は独りだから実質は関係ないんだけどネ)

あと博多弁を九州なまりを今
結構デフォルメして
ディスりましたよね?
と聞かれれば
答えはYESだ
しゃあないっちゃもんよかろうもんクマモン

僕らの人生はどこへ続くのだろう?
あの雲はどこへゆくのだろう?
悲しかったり
おかしかったり
苦しんだり
儲けたり

日々礼賛とひとこと言えばこの詩は足りるのかもしれない

だが実際に僕も今、生身で
君も素足なんだろうけど元気ですかと
一応聞きたい
灯台のようにジャグラーのように
ぺカッ!と光りたい
アイアムレジェンドという映画のウィル・スミスのように
誰かに届くかもしれないことを願いながら
ラジヲの電波を飛ばしたい

そんな夜もあるんさ
るんさ

今頃どこかでは

座間事件の犯人が徹底的に尋問されてるんだろうな

金正恩が酒池肉林してるんだろうな

岡村隆史が努力してるんだろうな

来週のジャンプの原稿が集められてるんだろうな

だが俺は人生を愛す
愛すよ何よりも

だが?だから?
分かんない
分かんないけど

何故って
もう
そう
決めたから


ここから先は深い深い楽しい楽しい真っ暗闇だ





















































































































































































































































































































































よぉ












な?















自由詩 ここから先は闇で、その先には何も無い Copyright TAT 2017-11-02 21:17:38
notebook Home 戻る  過去 未来