夜の独り言
ヒヤシンス


 明日への旅路の始まりはどうしようもないほどに、ここ、なんだ。
 僕は驚くほど体力を消耗している。
 朝を恐れていくら夜にしがみつこうとしても煙草の灰が増えるだけ。
 人は自分に自信を持てと無責任に言うけどね。

 人の目なんか気にしないといくら恰好をつけてもダメなんだ。
 気になるのは人の目ばかり。
 静かな夜は優しいと勘違いしてるのかな。
 でもどうしようもなく夜が好きなんだ。

 夜は僕の避難場所。
 僕に辛く当たる朝は嫌い。
 自分勝手だね。

 夜汽車にでも乗って、ここ、をやり過ごせれば良いのにな。
 僕の勝手知らぬところで朝は来るだろうに。
 そうすればすべてが進んでゆくだろうに。
 


自由詩 夜の独り言 Copyright ヒヤシンス 2017-07-22 04:01:37
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