メールの重力
しずる

午後6時すぎ
喫茶店でコーヒー
あなたからのメール待ち

仕事で忙しい
今日は会えません
電話してもでない
だからメール待ち
都合よくされている

待ち時間がわからないから
少しでもほっとしたくて
夜のカフェ一人
11月の終わり
クリスマスブレンドを飲む

街はイルミネーション
恋人たちがてをつなぎ
店の外歩いてる
ひとりぼっちの私は
自分のスマホを見つめてる

こちらからメールしようか
そんなの難しい
面倒な女と思われたくない
理屈と感情がごちゃ混ぜになって
せわしなく動けない
 
混雑したカフェで
長居する気はないのに
帰るに帰れない
スマホの画面を見つめて
メールの重力が増していく

2015/11/30


自由詩 メールの重力 Copyright しずる 2017-03-05 11:53:49
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