静電気
しずる

帯電するからだ
静電気を帯びる
指先から延びるパルス
ステンレスの手すり伝い
衝撃が走る

瞬間君を思い出した
手の痛みよりも
胸がキリリと痛む
歯を食いしばって
静電気ピリリと火傷

電車の手すりにもたれて
今はいない君を思う
さよならをとめられず
間に合わなかったと
後悔だけが残る

胸の奥残る
静電気がノイズになって
私の心はズタボロで
うまく機能していない
どこかの回路がショートしている

心臓の鼓動は
生きている証
私の体をおおう静電気
発行時する微電流
青白く光る

2016/1/8


自由詩 静電気 Copyright しずる 2017-03-04 20:20:32
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