冬雀の夢
もっぷ

紅いベルベットのシュシュがほしいと
彼女は探している
二つ、希望している
左右に分けた長い髪のために
それは紅いリネンのワンピースに合わせるために
この冬わたしクリスマスを知らなかったもの
ツリーもイルミネーションも知らなかったもの
彼女を梢から眺めながら私は
彼女にはボブが似合うと踏んでいる
できれば桜花の頃 彼女が淡い髪を揺らしながら屈託なく
、屈託のなくほほ笑んで
大好きなリンゴジュースとブルーチーズを
はなひら散るなか頬張りながら 歌を
何でもよいから一つ唄ってくれたならと 悲しく願っている



自由詩 冬雀の夢 Copyright もっぷ 2017-02-02 17:46:10
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