銀のライト
藤鈴呼


これこれこんな風な
ツライ出来事を乗り越えて
今の自分が在るんです

晴れやかに笑う姿
囲む フラッシュライト

何処かで
昔・昔から 平穏無事な生活は
正確に 区別されていて

その 性格形成に於いても
難事件を超越した賜物だと
絶賛される事はあっても
逆はない

不可思議な 現実
それが 事実

自室に閉じこもって
キラリと光る 銀色の物体を

ゆらりと流れる瞳で 流れながら
静かな一粒を 落とす

そんな 姿でしか
自らを 表現できない

例えば 零れるのは 白色灯
未だ LEDなんて 
御洒落な表現すらも
知らなかった頃の お話

白昼夢に 埋もれて
人魚姫が 本当に 辿り着くのかと
波間を凝視してみても

懲らしめられるのは
岩場に打ち付ける ワカメたち

ふよふよ と
楽しそうに 浮かんでいるのが
気に喰わない らしいんです

いずれ 喰われる 運命なのにね

★,。・::・°☆。・:*:・°★,。・:*:・°☆。・:*:・°


自由詩 銀のライト Copyright 藤鈴呼 2016-12-08 02:00:30
notebook Home 戻る  過去 未来