夢ノ声
服部 剛

夏の夜の旅先にて
ふらり、身を入れた店で
フォアローゼスの水割りを傾けながら
もの想う

もうずっと探してる
あふれる時を

氷がからん、と合図して
ようやく僕は、目を覚ます
瞬きをする・・・目を閉じる
(こみあげる血潮は体内を上昇する)

遠い日の斜面の先端に立つ、黒い人影よ
あなたは何故、時を切り裂くように
しきりに旗をふるのか?

転寝うたたねの夢の最中さなかに、響く声

――日々ノ倦怠ヲ焼却炉ノ火ヘ
  投ゲ入レヨ  






自由詩 夢ノ声 Copyright 服部 剛 2016-07-14 00:05:22
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