琥珀の水
服部 剛

人々の賑わう風呂屋の食堂で
ハイボールのジンジャー割りを
ぐぃと飲み、机上に置く。

ジョッキの内側に広がる
琥珀の海に
細かな気泡が…昇ってる。

この世には重力というものがあり
誰もが各々おのおの荷を負って
日々の坂道を登っているが

時にはそんな自分への褒美として
露天風呂あがりの汗ばむ
喉に
琥珀の水を、流す

いつのまにやら
火照りづら
酔いどれ人は知るだろう。  

この世と逆さの重力を







自由詩 琥珀の水 Copyright 服部 剛 2016-07-15 20:18:05
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