Someone's life
八雲みつる

ここ意外に場所は無いように思えてくる
私はどこに向かうのか

打っては返す波のように毎日を過ごす
ただ ゆっくりと一生をかけて死んでいく


言葉はその場に留まらない
留まるのは重く無様な身体だけ

抜け落ちた感情を上手く繋ぎ合わせて
触れない心の裏をかきながら

そして夕焼けに伸びる自分の影と背を比べる
届かない 近付きたくて
息を切らし 走り続ける

どこかに行き着きたくて
ここにはもう 居たくなくて

朝日が昇る前に 後ろを見ないために
鼓動を刻む心臓と荒くなった呼吸がシンクロした
星と星を結ぶ 星座のようだった
幾光年先から矢のように降り注ぐ光の中で強く願った
私は その場所に行きたかった


自由詩 Someone's life Copyright 八雲みつる 2016-02-26 19:42:58
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