夕暮れブランコ
溶融









夕暮れブランコに揺られ
15の僕らは、無邪気に語りあった
あの子の事や 先生の事
これからの事や 嫌いな奴の事

誰だれのパンツが見えただとか
誰だれがでっかいおっぱいだとか
ふだん女子の前では何にも言えないくせに
塞ぎこんでクールに決めてるくせに
いつも女子の事で頭がいっぱいだった

あの子に告白すると決めた日
あいつと緑の公衆電話で
待ち合わせをした

結局 振られちゃったけど・・・
気分は清々しかったのを憶えてる
帰り道は二人
ペダルを漕ぐ足にいつもより力が入った

そんな気がした



夕暮れブランコ・・・
坊主頭の二つの影が揺れている
夕暮れブランコ・・・
あの日の僕ら揺れている
ゆらりゆらりと・・・ゆらりゆらりと
・今でも・・・・揺れている






自由詩 夕暮れブランコ Copyright 溶融 2015-10-29 12:04:26
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