平原III
tomoaki.t


ひとつふたつみっつよっついつつむっつななつやっつここのつとお
ひとつふたつみっつよっついつつむっつななつやっつここのつとお、
くさのおのおのはじぶんをかぞえつづけるかぜにゆられるたびまた
いちからかぞえなおして、重力のいろは蛍光とりょうににているか
らひろびろとふりつもることであぶらのしきさいをその体表のうえ
にゆらしているそこは


平原ではない
ひとつともることでふたつともりふたつともることでよっつともり、
そうやって加速的にほしぞらのようになる表面はまぶしくなればま
たいっせいにきえて、はじめにともるくさをしることができないの
でくりかえすその現象をぼうぜんとかぞえつづけるそのかずに比例
してわたしからなみがうちひろがりまたうちよせてくるそこは


平原ではない
わたしからわたしになりそのわたしがわたしになることはねのあま
いにおいにとうすいすることにもにていて、あしはもうとうぜんの
ようにつちにうまっているからわたしはわたしがわたしであること
とわたしがこのばしょであることとの区別に論をくむことができな
いいっぽうでわたしはくさと相似だから、べつのわたしがずっとわ
たしをみていたそこは


平原ではない
そうちょうはずっととおくまでわけへだてなくきりになり、飽和し
たくうきは内包しきれないげんごをくさのもとへと結露させるから、
密集することで乱反射をすくなくしたきりのつくる垂直のすいまく
の、その無限にりんりつするはんとうめいのスクリーンのむれが退
化のこんせきのようにひとつとしてなにかをうつすことのないまま
きりにぬれていたそこは


平原ではない
おいていかれる、わたしはねむることでわすれるしわすれられたわ
たしはわすれつづけるしかない、いっこにこさんこよんこごころっ
こななこはっこきゅうこじゅっこいっこにこさんこよんこごころっ
こななこはっこきゅうこじゅっこ、くさはすこしだけ生長した、わ
たしのたいえきをあげるからもっとくさでありつづけてください、
わたしのねもともにすこしずつのびていく




自由詩 平原III Copyright tomoaki.t 2014-09-23 19:36:21
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