真夜中のジーン
ねこ歩き

かつての細胞が 未だ僕の中に生き残っているとして
記憶を二度三度、ノック ノック 「聞こえますか?」

かくして才能は 綿菓子が千切れて憂鬱が落ちた日に
あらわれたんだ あられもないSCENE 胸の奥に秘めたGENE

それは夢か希望か
蜃気楼の果て 通勤電車は今日も地下鉄を走る 暗闇のカーテンひきながら

マゼンタ あり得ない雪景色
真夏日の紫陽花 マリンスノーが桜色に染まるよ
マゼラン雲 此処からは見えない憧憬さ
白夜に受け入れるキス マジックショーは種明かしの後に、ね

かつての細胞が 未だ君の中に生き残っているとして
街の中をもう何年も、探しているんだ 君を探しているんだ

マゼンタ 与えられた百合の花
待たずとも五月雨 稲妻が月食を飲み込んだ 本当さ
マチルダ 孤独が生んだ優しさなら そう
「聞こえますか?」一縷の望みを抱えて 今日も生きる
「聞こえます」と 君の声をリフレイン 今日も生きて


自由詩 真夜中のジーン Copyright ねこ歩き 2014-07-13 23:59:53
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