芝の上のカラス
犬大好き

倒れてるカラスを蹴ると、
どんどん分解して
溢れるあの雨雲みたいな、ありんこの群れに変わるよ

倒れてるカラスを蹴ると、
思ったより軽くて
かさっとした感じで、やっぱり死んでるって雰囲気だったよ

まだ明るい芝の上で
どんどん分解しながら
薄い水色の空の層を、ぼやーっと見つめてたよ

かげっていく太陽の
連続する六角形の、マンガみたいな六角形のひかりを
ぼやーっと見つめてたよ

まだツヤツヤの黒いめだまに
びびってちびりそうなあたしが、小さく揺れていたよ
ぐにょーっとゆがんで揺れていたよ

倒れてるカラスを蹴ると、
思ったより軽くて
かさっとした感じで、やっぱり死んでるって雰囲気だったよ


自由詩 芝の上のカラス Copyright 犬大好き 2014-06-30 01:08:48
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