結末
藤鈴呼

何かを 見詰めようとしたら
今まで 瞳を潤していた 存在を
排除しなければ ならない と
泪ながらに 訴えた夜

あなたは 笑って こう言った
その必要は ないよ
何の為に 右と左が 存在するのさ
脳だって 同じなんだよ
好きな方向に くるり くるりと
動かせば 良いんだよ って

その言葉を 信じながら
華麗に では無いかも 知れないけれど
踊り続けた 結末

流木の流れに 身を任せる必要性も
凸型の階段を 恐々登る必要も 無くなって
茫然と 佇む窓辺に
トリックアートが 映る

存在 そのものが?
騙された 直感を また 信じるの?
繰り返した 自問自答が 
空回りをして 揺れた


自由詩 結末 Copyright 藤鈴呼 2014-06-12 19:04:00
notebook Home 戻る  過去 未来