寂びた螺子
ねこ歩き

巻き過ぎたネジは戻せない
ダイヤの輝きのような日々を また磨く記憶
色褪せた地図に目を凝らし
油垂らして燃えてゆく 魔法の時間が消えてゆく

迷い込んだ日々から抜け出せない
誰かが傾けた方へ 不器用に転がるだけだ
痛み伴って 目を瞑り
暗闇に浮かべた星々は あぁ最後に見た

地平線に沈む太陽と似てた

ぼんやり
ただ過ぎてゆく時間を
皆、欲しいだけ

ぼんやり
ただ過ぎてゆく時間を
皆、欲しいだけ

声を上げて 煙になって 夜に溶けて
自販機の明かりで目が覚めて
雨が降って 傘を差して 夢が消えて
蛍光灯の明かりが寂しくなって

そんな風な時間が
ずっと続けばいいのにって
ただ、思ってるだけ


自由詩 寂びた螺子 Copyright ねこ歩き 2013-06-23 20:53:54
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