愛していない
euyih


僕の愛したその窪みは
どこにも通じることはなく

僕の愛したその丘は
なにを眺めることもなく

ただ僕だけを映し返して
それでもいいよと微笑んだ

僕の愛したその風は
なにに阻まれることもなく

地平の彼方へ去って行った

僕はあなたを愛していない
僕はあなたを惜しまない

なぜなら時間が戻ることはなく
言葉が消えることもない

ただそれだけでいいのだから


自由詩 愛していない Copyright euyih 2012-05-27 15:37:00
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