納豆
藤鈴呼

気付かぬことと
気付けぬことは
何が 違うのでしょう

見抜く瞳と
背徳の瞳と
見過ごす瞳

思いやりの脚が
長く伸びた椅子に
ゆっくりと座ると

幾つもの 針が見えて
仕方無いのです

隣も 針山
此処は 剣山
見渡す限り ハリネズミ

ツッと流れた 赤い線が
唯一の 合図なのです

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終着駅の名前は 幸せ駅
二人が 寄り添うから
倖せホームと 呼ばれてる

シンデレラ・エクスプレスは
必要ない
終着だけど 終焉じゃない
終着だけど 執着じゃない
例えば 祝着

母が言った
最後に笑える人生が良い
台詞が甦り 深く頷く

向こう岸は 見えぬレール
日差しが強すぎて
反射鏡が 邪魔すぎて

合わせ鏡を利用して 
四肢を動かせば
失くした思い 取り戻せるだろう

仕切り板で 脳を騙しても
心までは 届かないけれど
繋ぎ目で 一休み

次の列車は見えるかい?
乗り過ごしても 良いんだよ

後から 僕が トロッコで
ゆっくりと 送り届けて あげるからね

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* ふんわりと チルダで流す まっちるだ

* 三つ編みを 蜜に見掛けて 引っ掛ける

* 二人分 つくらねばねぇ 大変ダ

* 今夜はね 節分だから 納豆ネ

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自由詩 納豆 Copyright 藤鈴呼 2011-02-03 21:00:23
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