さらさら
藤鈴呼

砂時計を クルクル回す
そうしたら
帰れるような 気がしていた

何処に 還ると 言うのでしょう

幻の場所を 探し続けて
何時までも 彷徨うのです

さ迷いの旅人に 相応しい場所
御茶所に 団子が 一つ

砂時計は サラサラ落ちる
岸の 向日側で
そっと 揺らす

泳ぎ着いたら 時間を 計ろう
そんな 夢を見た

そんな 夢を 見たのです

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ダージリン紅茶を淹れる
コポッとした 良い音がして
スルリと 喉を 通り抜け
チャポンと 腹に 収まる

其の 瞬間に 私達は
腹黒さや 白髪や 黄色ブドウ球菌を
全て 忘れられる

ダージリンは
ダーリンに 似てる

me too! とは 言えぬけれども
love と like も
似てるだろう

苦しい 苦しいと
零れた砂粒を 潤すように
水を 注げば

一塊と成って
動かぬ魂と 成り果てて しまうから

私は そっと 
色づいた
ダージリンを 選んだのです

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わだかまり って 
蟠り って 書くんだね

虫が番を してるんだ
少しずつ 良い方向に 進むように?

番の虫 それこそが わだかまり?

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緑が好きと言うアナタに
咄嗟に出たセリフが
洋服の話だった

昔 母が 言ってたんだ
緑色の服は
着こなすのが 難しいと 思うって

何処かから聞いた言葉の請け売りや
流された風の噂が相まって
自然に溶け合うのなら
解けた氷は
一体 何色を しているんだろうね

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ぽわんと出来る 場所を探しに
秋晴れの空 駆け出して
何が 見付かるかな

ぽとんと落ちた 栗の実ひとつ
はたまたわたし 此の身ひとつ
自分探しも たまには良いけど
知りすぎちゃって 尻すぼみでは
生きられないね

ぽかんと出来る 場所を探しに
秋晴れの道 歩き始めて
何を 見つけようかな

ぽたりと垂れた 稲穂ひとふさ
つまんでフッと 息を掛けたら
たわわに実る 固い 米粒
神様からの 贈り物

いいえ 違うんです
一年間の 賜物なのです

雨の夜も 風の昼も
新しい朝も 古い昨日も

全て 忘れられなくて
全て 実にも ならないけれど
頑張って 来たからなのよって

いつか 固い米粒を 見詰めながら
キラキラした 瞳で
語り合えると 良いね

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地球外 やはり孤独は 堪えます
  通信出来る 関係がイイ

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自由詩 さらさら Copyright 藤鈴呼 2010-10-02 11:51:19
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