ぬぼっ
藤鈴呼

猛暑だから
霧雨を受けると
気分が 良くなるの

微笑いながら
爽やかに
わたくしの 目の前を
通り過ぎて行った
あなたが
風邪を引いた

こんなに蒸し暑いのに
敢えて
蒸し風呂に
入ろうなんて している

汗を 出しつくしたら
きっと 楽になる
そう 言い残して

尽くして 尽くされて
そんな スパイラルには
飽きは 来ないけど

秋は やって来る
そう 確実に

アナタには 少し早い
冬が 訪れたんだね

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あたふたする仕草など 見たくない
うろおろのむしは そう言い放つと
田園に伸びた 長細い皹に
身を這わせて パタリと絶えた

その 指先から 一つの種が 零れ落ちて
今 優雅に 咲き誇るのだ

うろうろしている 暇など
おろおろしている 時など
ないのだ むだなのだ とでも
嘆くかのように

もう一粒の 恵みさえ 有れば
醤油色だった 土も 甦るだろう
色褪せた 切り株みたいだなんて
もう 悪態 吐かせるものか

懐かしい 緑色の茎は 決して
台風には 飛ばされないのだ

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気分次第で クルクル回る

其れが 竜巻ならば 恐ろし過ぎるけれども
女心と 秋の空でも 悲し過ぎる

台風ってば 熱帯低気圧に 変わりました〜
って アナウンス
良く 耳に するけれども

主成分は 一緒だったり するんだよねぇ
詳しいことは 良く 分からないんだけどさ

脳内に 住み着いて 寄生する 恐ろしい 細菌だとか
ダニを介して 命を奪う 恐ろしい 存在だとか
目に見えないから 安心しちゃあ イケナイんだね

台風だったって
目の中に 突入したからって
安心しちゃあ イケナイんだ

目の中に入れても 痛くないのは
愛娘とは 良く 言ったモンで

そうだ 嬉しい報告が 有ったんだった
今は 手足の型を 粘土で採れる フォトフレームなんて
オツな 商品が 有るんだねぇ

お祝いを 何にしようか 選んで居たんだけれども
コムサの 洋服も ありきたりだし

ここは ちょっと 不可思議アイテムじゃないけど
面白いモノ ないかなって キョロキョロしていたら
めっけたんだ ねぇ

サプライズは 突然の方が 面白いね
期待していない 瞬間の方が
嬉しさが 広がるんだよ

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帰り道は 合羽っ葉
朝から かっぱっぱ だったので

出勤し 自転車置き場で 
彼女に
本当に カッパ 着るんだぁ〜
なんて 言われながらの 施錠解除

絶対に 世情なんかじゃあ ないよ
そんなの 解除するなんて 酷すぎるじゃないかっ

なんて 脳内シミュレーションしながら 
雨足は 進む

昼間なのに 真っ暗闇で
朝に ちょっと 気温が下がって 

嬉しいね
なんて 言ったクセして
もう 帰り道の 心配してる

案の定 上がらぬ雨に
ちょっと 濡らしたままの カッパッパを 
またもや 装着の 帰り道

帰りの方が 雨足が 強かったので
おろしたかった お金やら
はらいたくはない お金やらやらの 手続きは 
次回へ スルー

お金を下ろす は これで 良いのかな
降ろす は 投げやりな 感覚がするし
卸すだと 大根みたいだよねぇ

たっくさん詰まった 財布じゃ 足りない 
リュックでも背負って 大根足ならば 浮かばれようもん

なんて シミュレーションする前に 
ようやっと 自宅に 到着したよ

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ぬぼっと過ごす
昔 そんな名前の
アイスか お菓子か
キャラクターが有った

ぬーん が 口癖の
彼女がいた
今じゃ ある顔文字が
それを 代弁してる

ぼぉっと する
ぽう とした 明かりと
笑い声の 漏れる窓を
ぼんやりと 眺めてる

*

即興ゴルコンダ 
タイトル ぼんやり by クローバーさん 

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自由詩 ぬぼっ Copyright 藤鈴呼 2010-09-16 23:51:30
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