そこ
藤鈴呼

むくむくと 湧き出るのは 入道雲と
相場は 決まっている

真夏なんだ
スコールなんぞ 当たり前なんだと 吠える声は

真っ暗闇に近い 雲の隙間と 
アスファルトに 吸い込まれて

宙に 浮くことを 知らないから
イヤんなる

たまに ツクツクホーシを 見つけると
幸せな気分に 包まれるんです

此の眼で 確認できる訳じゃあ
有りませんけれども

可愛らしい 鳴き声で 
ラストに ♪ファイヤ〜ぁ゛あ゛〜
なんて イメージして 御覧なさい

何とも言えぬ 寂寥感や 
お茶目さが 漂って

すじ雲よりも 小気味良いスピードで
流れるのでしょう

飛行機雲みたいに 
消えたりは しないから 安心しなさいと 
椋鳥が 鳴いている

仮宿の暮らしは如何? とでも言うように 
菓子折り抱えた 人間が 行き過ぎる
街中に近い 駅前で

今夜は こっちの葉が
ちょっと 涼しそうだと
寝床を 決めるんだ

好き放題に 選べない
特別な事情も 存在していて

勝手 気ままな 人間たちが
網なんか 常備する もんだから

意思とは 関係ナシに 
否応ナシに あっちゃこっちゃへ
浮遊させられる

むくむくと 起き出したなら
網が 掛かってた
なんてコトが 無いように

ちょっと 片目を 薄目にしつつ
上目遣いに 世の中を
眺めているのです

*

即興ゴルコンダ
タイトル 椋鳥?  
by  aoba_3K さん

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絶え間ない 食欲の湧く 深夜には 摂った甘味が 垂れ下がりゆく

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透明な 碧い水面に映りゆく 底・其処迄は 容易に行けず

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自由詩 そこ Copyright 藤鈴呼 2010-09-14 00:07:14
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