*ピエロの素顔
藤鈴呼

   「スカイブルー ダイビング」


その言葉って何?
良く解んない 唯だ 思い付いたから

君は言う 体裁などは おかまいなしの台詞
無限大のDNAが 絡み付いては 消えてゆく

二つのままで 二人のままで でも本当に独りぼっち

締め付けられた跡さえも この瞳から 落ちてゆくけれど
消えてしまった訳じゃない 少し涙が重いだけ

水素爆弾に組み込まれた 憂鬱に
閉じ込められても 辛いだけ

時が浅過ぎたから 今度は闇に唱えよう
天使のままで 墜落する 夢を 追い駆けて

これからの君も きっと見守ってゆけるから

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   「 ド メ イ ン 」

滅茶苦茶に 壊した夜
狂った時計は 鳴り止まず

目覚ましタイムの誘惑に
左巻きにしてみた針を かざしてみても
綺麗な嘘には 映らない

寄り添い出した 恋人達は
幾度も聴いた レクイエム

もう聞こえない 耳を塞いでみても 光ってる
背けられた女神の唇 振りかざしたのは
僕が僕で 有りたかったから。

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    「 MOON TRIP 」


ねぇ 何処迄トリップ出来るのか ためしてみて
焦らされるのは 快感じゃ無いと告げて居たのに

真っ素ぐなままの沈黙が 長い夜 駆け抜ける度
やるせない程の激情が 此の身を 覆い尽くす

「お願い抱かないで お願いだから KISSをして」
一体どちらなの 問い掛けながらも 後ずさり

見えない 蕾のままのキツイ香り 僕も 動けない

「もうちょっと側に来て これ以上 逆らわないで」
乱れ気味の吐息にも 桜の息吹が 触れかかる春(とき)

河の向こうの 鏡の中の 知らない人間(ヒト)が 立ち止まる

目くばせしたままの 他人のフリの早朝と
幼な過ぎた 過去の夜(ともしび) 明るさには 追い付けない

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高鳴る鼓動の代わりに 此の涙を救って。

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僕の人生を変えた君
僕は 今でも 忘れられない

忘れる必要は無いと言った 君の
「約束なんて」 必要無かった
本心なんて とうに隠した

このままでは 助けられない
僕も 君も 歪められていく

見えない未来に 未練 残せずにいる

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笑えなければ 貴方に 逢えない様な気がした
肌を染めてゆく グラデーション

あの日 貴方ばかりの心 救って呉れた

眺める景色を 残しながら
眩しい瞳に 全てを 告げよう

何故か 作られた 素顔よりも 美しい

君の前では 何時でも 同じだった
化粧も マニキュアも 必要無かった

落とさぬように 守り続けてきた ルージュ
ガラス版に 消された サヨナラの文字

君が 消えた 唇ならば
僕は 幻の 宝石

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こうやって 市電との シグナル待ちをしている
青でもなく 赤でもなく
紫色に 替わって呉れたなら イイ。

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ピエロが素顔を 隠す理由
哀しみには 彩りを 添えるのです

   もっと 優しく
  美しさ 称えられたなら。

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自由詩 *ピエロの素顔 Copyright 藤鈴呼 2010-07-25 14:30:40
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