*僕の神様
藤鈴呼

予告もせぬままに 急なりの訪問
「いつも通りだね。」

眠た気な目で そう言っている
同じ様な目で きっと笑っている

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冷めた瞳で
一体何処迄 引き離そうと 言うの?
愚かな 私を。

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赤信号の 矢印点滅
何故か
ウインクしている様に 見えたんだョ♪

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気分が 重いから?
罪の意識 感じてしまうから?

何にも 悪くないと 言い張るキミの
其の言葉だけ 唯だ 重かった

後から聞く 四方山話に
オチを付けて 笑い出せる程
器用な人間では 居られなくなっていて

だけど どうだろう

誰が悪いのかって 問いただす姿は
コウモリ傘よりも 真っ黒いだろう

だから 空が 水色をしているうちに
雨の冷たさ 感じられるように

神に祈る気持ち 忘れぬように
立ち止まるだけで 済むようにって・・・

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このモヤモヤを 一体 どうしたらいいのか
君に逢うしか 無いだろう?

上ずる瞳が 姿 認めてしまったのなら
もう一度 笑い合える?

今度は どんな風な キスがいい?
如何ようにでも 君の お好みの色に

育ち始めたばかりの芽
其の指で 摘み取らないで

どうせ 摘み取るのならば
実が 成り 熟した その後で

半熟の トマトの赤さ 腐らして
唇と 溶け合わせたような その声に
魅せられたままでは きっと

君が 君では なくなってしまう ×××

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つかの間の夢を 抱きしめて
握り潰されることの 無いように
そのまま もたれて 眠りたい

心は とうに 君の向こうへ
戸惑ったり いじけてみたりの 繰り返し

この吐気を どうにかして頂戴
巡り逢えたなら 素直になれる
今は そんな 気がするから

もう少しだけ 夢を 見せて 頂戴
歪んだ 魂が 再び 真っ素ぐに 染まるまで

そして 愛しい あの人の声も
この耳に 届かなく なったのならば
ボクは 本当に 逝ける ×××

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気付けないよりも良かった 君に出逢えて
傷付けられたけれど 切ないままで 閉ざした

凍りの合図に 見えた 君の
冷たい 身体が 愛おしい

愛を 感じられた  恋の 妄想だったんだ

まさかの君 勘違い 同じ場面(シーン)で 立ち止まる
一体 前は 見えているの? 後ろの瞳は 動いているの?

染められた 足音 心地良く 感じられた
胸の先には 金のバイブル 丁度良い雰囲気
残った命だけ 販売してあげる

丁度 就寝時刻だったのに 覚醒させて呉れた
プレゼントは 真紅の涙が お気に入り

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   最 期 接 吻(ラストキッス)


絶食を 繰り返しながら 月食を 眺めている

悲しみの 恥ずかしがり屋さん
もう少し こっちへおいで

ボクの名前を ささやいてみて
とびっきりの小声で 返事をしてあげるから

夜風と 友達に成れた 僕の姿

ねぇ もしかして カッコイイ?
君は 僕に 惚れて 呉れる?
こんな 僕でも 大丈夫?

ねぇ 教えて呉れる? 人を愛するってこと

君が 想像するよりも
案外と 難しいものなんだョ♪

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   行方花 〜ゆくえバナ〜


僕のママンに 告げてちょうだい
とうとう その時が 来たのだと

巻き返さないでおくれ
たった今 さ迷い始めたばかりの
夢の地図に 新しい小島を 解き放って
素敵な花を 咲かせておくれ

誰も 知らない 原色に染めて
眠る訳にはいかない 夜に 咲く花を
目覚めたくない 朝に 散る花を
思い出の向こう側に 消えない花を

列車を追い越して 振り向く 線路沿いに
しおれない 其の花びらを 集めて

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       僕 の 神 様


区切りのいい夜に 開く ボロボロの地図帳
見た事の無い島に 辿り着くと悟った

明かりを灯けたままで ナビを待ちながら
看板の文字さえも 上手く読めない事に
次の朝は 君の夢に 埋もれて 目覚めたい

トキメキを忘れたけれど 未だ生きている

鼓動のリズムのスピードが代わる度
指先の爆弾スイッチを 落(お)したくなっていた
魂を 消し去れなかった無言劇

父さん 母さん 弱い あなたの分身は
今 正に 大切な命を 枯らすところでした

こんなに弱かった此の僕を
嗚呼どうか      見捨てないで下さい

      僕の神様

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自由詩 *僕の神様 Copyright 藤鈴呼 2010-07-24 17:46:50
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