絶望と幸福を知った月の二十七日間
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絶望は銀の月に照らされて
項垂れた百合の溜息は
黒猫を窒息させます。

あなたがくれた心は
夜光虫になって飛び去って仕舞った

夜に愛された少女は
笑顔のままデンシャに
飛びこんで
金の星星に愛でられた
愛をしらないわたしは
笑顔を知らないまま
この狭いワンルームの片隅で
未だひっそりと息をしている

し あ わ せ ?

(シアワセ、だよ。)

月が生まれてから二十七日
それは痛みと悲しみが刻まれた数
最早残り滓の残月は
ベルベットの夜空を
それでも鋭く刻む
優しさの意味を知ったから。
生きて来た意味を刻みつける様に。


自由詩 絶望と幸福を知った月の二十七日間 Copyright xxxxxxxxx 2010-07-25 02:13:12
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