夜と魔法使い
as


言葉ではない 詩が
僕の尻尾の先をかすめて 
逃げてしまった

もういくら耳を澄ましても
ただ車の往来が鼓膜を揺らす時間がきて

うなだれた首に、夏の風が下りてきた
どうか、大好きな今が、いつまでも意味を持ち続けますように

自分自身には かけられなかった魔法
本当はせめてクズと呼ばれたかった

そうしたら歌ってくれるんだろう?
生きている素晴らしい今を褒めてくれ

褒めてくれよ


自由詩 夜と魔法使い Copyright as 2010-05-22 14:15:30
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