東京
吉岡ペペロ

街には朱色の

とげがひとつ刺さり

血には白い

ラインが通っている

じっとしている

ビルディングから

神のふりして見つめている


人を思う顔

食べ物と一緒に照らす

街をあるく

だれにも気づかれずに

おんなから

踵をかえして遠ざかる


街には朱色の

とげがひとつ刺さり

血には白い

ラインが通っている

じっとしている

ビルディングから

神のふりして見つめている






自由詩 東京 Copyright 吉岡ペペロ 2010-02-21 13:19:40
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