ヴァイオリン
ススメ

一筆書きの波間に漂うとき
いつも考えることがあるのよ
ここから見える灯台に夜の帳が落ちる頃
張り詰めた体に砂利道が引っかかる
衣擦れや骨の音
騒がしい星の歌
あの窓辺のヴァイオリンは
あなたが操っているのかしら
あなたが操られているのかしら
近づくたびに波間は狭く
砂利道は余計に引っかかる
いつも考えることがあるのよ
泣きそうな震えている一筆書き
ヴァイオリンの一筆書き
その波間に漂うことは
生きているということかしら


自由詩 ヴァイオリン Copyright ススメ 2009-10-12 18:37:05
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