音楽
岡部淳太郎
たかく、ながく、ら、をさけぶ、さけべばか
みふぶき、まい、つむじかぜ、ふきすぎる、
いるかのはだは、つるつるにかわいて、うら
ぎるせいてんのひかりを、すかしみる、ら、
をよべば、こたえるはなびら、ひるがえる、
いっついのはながみ、たかく、そらのほうに
ふかく、およいでゆく、ら、のひびき、ひび
けばやまは、といかえし、おさないまいごの
たましいを、ひきよせる、ながれるのは、ら、
とんでゆくのも、ら、そして、ちかすいのよ
うにしみとおって、どんなあくにんののども、
しらぬまにうるおすのも、ら、あちらで、ら、
こちらで、ら、それぞれにさけばれて、この
りょうどにちらばっている、それらをひろい
あつめては、ら、ととなえながら、また、ば
らまいてゆく、このちっそくしそうなくうき
のれつを、おしのけて、たかく、ながく、ら、
をうたう、うたえばかみはふきとび、つるり
とすべる、つるとかめのこころも、いやされ
る、うらがえるおもいで、たまげるこのは、
それらとともに、いみのない、ら、のうたを
うたう、ら、るりのいろ、のおと、そのひと
ことで、せかいはおよいでゆく、ら、ら、わ
たしはおんがく、ら、とともに、きえてゆく、
(二〇〇九年八月)
この文書は以下の文書グループに登録されています。
散文詩