スターバックスコーヒーで死にたい
因子

きっと しぬなら
ここが いいな
口許に両手で
まっすぐに支え持つ

大切なものが
ひとつも目に入らないようなのがよい
最初からいままで何も知らず
何も持たなかったかのように
最初へ戻っていくのが
いちばんいい

ここには私の飲めるものなんて一種類しかなくて
ほかへ手をのばすこともなくて
ただ簡単な日常が
溶けていくのを
みているだけ

撹拌しないでね
きっとここがいい


自由詩 スターバックスコーヒーで死にたい Copyright 因子 2009-05-12 11:31:41
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