乾性
あおば

                      080409



眼駄々!
カンダダと言い間違えたのだと気付いたときは
もう襲われていた
(のだ
砂漠のような乾性
(:exyw@gue
(意味不明
(imifumeiな
陥穽に落ちたのは
寂しい誤算
(騙すから
寂しくなって
(騙すから
貧しくなって
ダマスカスから駱駝に乗って
(・ ・ ・ ・ ・ ・
ひとりで抜け出す身軽な男
 そ

オトコの
     名
    は
眼駄々
(カンダダの身内かもしれないが
(カンダダは地獄の底に蠢いて
(声が届かない
眼駄々の言うままに
ダマスカスから駱駝に乗って
乾いた砂漠の陥穽に
目を配りながら歩いていると
背後から襲われるような
言い知れぬ不安に襲われて
不用意に発言
騙さない
騙されないと強談判
背後に近づく者は
抗弁しても撃ち殺すと
厳命
眼駄々のような曖昧な顔した男が
背後から突いてくるから
(砂漠のような乾性が
(条件付きで保存されると
種の起源を読み直す
保存された誤算を元手に
商売するのは
危険であると
背後の人が囁くが
(寂しいから
聞こえない
声も届かない陥穽に落ちた駱駝の上の旅人は
(偉そうにして
落ちたことに気がつかないので
(空を見ながら
星の数が少なくなったのに
気がつかない
(虚け者だが
(0の感覚は有るようで
(後戻りする気は無いので
身軽なままで立ち往生
(北を指す星の燦めきを
(覚えているか
(覚えていたら君たちは
助かるのだと
(遠くのピアノが鳴っている
ピアノが鳴るから
ここはダマスカスの郊外の乾性な砂漠では無いようだと
状況証拠を突きつけられた陥穽が
逃げ道を塞がれて
砂が溜まって浅くなり
見た目は砂場のようになっていて
相撲力士が山稽古
(はっけよいのこったと
行事まで連れてきて
かけ声で建てる高層住宅
(立つ前に
足場が崩れて陥穽は奈落の底に落ち込んで
(目に
(見えなくなり
昼の食事にも事欠くようになり
(痩せてしまい
現役を引退
明日からはちゃんこ鍋の稽古です
たくさん食べて太りたい
太りたい
太って力を付けて
奈落の底に落ち込んだ足場ごと
元のように乾性な砂漠に戻し
(はっけよいのこったと
大きな声を張り上げて
相撲力士を養成するのだと
(勝ち星の数を自慢して
(これからどこへ行くのだろうかと
(後戻りする気はないようで
駱駝の背に跨ったままの
(0を基準とする
ダマスカスの乾性な旅は続くのでした。





自由詩 乾性 Copyright あおば 2008-04-09 16:23:35
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