バナナ
あおば

               071115



身近すぎるバナナを食べる
バナナの成る木を背にしての
古くさい記念写真
赤銅色の肌から
こぼれ落ちる笑顔が
バナナを美味しくするのだと
決めつけられて
輸入されたバナナの
バナナの実をもいでいる笑顔
美しすぎる写真に写る
美しすぎる時間
食べるのは醜い僕の食欲と
卑下するのだけは
昨日と変わりませんが
昨日のバナナは
熟れ過ぎていて
半分は柔らかすぎて
食べる気になれませんが
今朝は
身近すぎるバナナを食べたいと
飛行機に乗って
バナナの成る木を背に
記念写真を撮しに行く


自由詩 バナナ Copyright あおば 2007-11-15 01:32:05
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