雲の子
hiro

灰色がかった厚い雲に覆われた大空
ところどころ仄かに煌めく
その煌めき
たちまち稚魚となり
大空を泳いだ

稚魚
風に煽られつつも
しっかり雲に身を寄せ
必死で風の流れにのっている

風が少し向きを変えれば
尾も少し向きを変える
はぐれた者は帰ってはこない
自然の摂理


空がうすい赤に染まるころ
風は落ち着きをとり戻し
空はうろこ雲に覆われた
稚魚 ゆったり母に寄り添う

雨が降り出すと
大海へと流されるとも知らず
今はただ
幸せそうに眠ってる


自由詩 雲の子 Copyright hiro 2007-07-15 09:03:37
notebook Home 戻る  過去 未来