羽の折れた音符
hiro

道端に傷ついた
音符落ちてた
すぐに崩れそうなので
そっと拾い上げて
家に持ち帰り
ちり紙ひいた
丸い缶々に
いれてやった
何をしてしてやれば
いいのだろう


ピアノの上に置いた
傷ついた音符
不安げにこちらを
見つめている
何があったんだろう
そんなこと
どうでもいい
今できるだけのことを
してやろう


ピアノを弾く
思いを込めて

歌を歌う
思いを込めて


たくさんの音で
たくさんの音符で
包んでやった

するとしだいに
傷も癒えて
元気になっていった



でもここにいては
ひとり立ちできない
いつかは大舞台に
放してやらねば


昨日からずっと雨だ
だから
晴れた日にでも


自由詩 羽の折れた音符 Copyright hiro 2007-07-14 10:41:31
notebook Home 戻る  過去 未来