白旗
深散
追い詰められている。
死ぬってどういうこと?
頑是ない幼児のように、言葉が連なっていく。
死ぬってどういうこと?
どうしてしんじゃいけないの?
なんで生きるの?
何故生きなきゃいけないの?
追い詰められていく。
それはそのまま、彼女たちへの応答次第はそのまま、
私という生き物に係わるから。
生きる意味なんてあるの?
どうして死ぬなというの?
問わないでくれ、と叫びたい不眠の朝、
それでも必死の形相で縋り付く掌を
誰が払いのけられるんだ
追われる
生きる意味。
それは幻想。
死。
それも幻想。
どちらも存在しない。
考えるとき、どうしようもなく我々を支配する。
しかし、考えさえしなければ、
存在しないのだ。
生まれてすぐ死ぬよりは、自分以外に泣く人間が増えているだろう。
死にたい、と生きたい、は似ている。
この幻想を見続けたいのか、
違う幻想を見たいのか。
どうせ幻想だ。
所詮、幻想。
好きにすれば良い。
ただ
生きてるうちは死ねない。
死んだら、生き返れない。
それだけの違いだ。
散文(批評随筆小説等)
白旗
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深散
2007-03-09 16:43:43