クルミライ
エンジニア猿

部屋が静か過ぎるから、テレビをつけてみる。
テレビの中では賑やかな笑い声がする。
だけど、この静かな部屋を埋めるだけの力はその笑い声には無い。
虚しくなってテレビを消す。
まるで自分だけ時が止まっているみたいだ。
時計はマイペースに時を刻み、部屋の熱帯魚はその水槽の中で独自の時間を形成している。

こんな日は早く寝ようと思う。
夢の中はいつも居心地がいい、子供のころの記憶、未来、怖い夢。
どれを取っても自分が主人公で、様々な体験が出来る。
夢から覚めればほとんど忘れているけど、とても充実している。
眠りが僕を捕まえてくれる瞬間が何より好きだ。

それは未来への期待感に似ているから。


自由詩 クルミライ Copyright エンジニア猿 2007-02-03 06:46:10
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